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「Fate/stay night」レビュー 3




と、いうわけで幾多の徹夜を超えてコンプなわけですが(笑)

前述の通り私のイチオシは凛ルート…で、じつはセイバーの残らない「Brilliant Years」ほうが好きなんです。 ラストシーンの凛の余裕の笑顔がかわいい、アーチャーの「ANSWER」もあるしね。二人で前を目指す感じが好き。 凛が魔術師としても成長しようとしているのも好き。

セイバーが残るやつもよかったけど、ならアーチャーも残して欲しかった。 ええ無理だとは分かってますよエロゲですから(泣)まぁ、矛盾が出るし何もかもって訳にはいかない。 そういったらランサー兄貴だって。キャスターだって幸せになって欲しい。
仕方ない、ありえないってわかってはいるんですけどね。


総合的な感想として。シナリオ・絵ともにA+。武内先生の描く女性は全て可愛いですし、漢はどうしようもなくカッコいいですな。 月姫に比べて彩色も格段に綺麗になっています。
画面の処理、エフェクト…効果って言うんですか?臨場感のある戦闘シーンは必見ですね。 日頃こういうのはあんまり読まず飛ばす私なんですが…。あまりのカッコよさに真面目に応援してしまうんですよ これが。素で阿呆です。

音楽は賛否両論あるけど私的にはこれもA+…オープニングムービーもカッコいいしね。 アニメ化は時間の問題でしょう…ええそれでも…萌えが頂けるなら心待ちにしております。 声優にこだわりは有りませんが…希望を言うなら、アーチャーとランサーがイメージどおりであれば。

しかし、シナリオで残念に思ったことが。奈須先生の設定魔は有名で、私は嫌いでは有りません。 しかしどこかのサイトさんも書かれていましたが、聖杯戦争におけるマスターとサーヴァントの本来の形が、 例外に次ぐ例外。
「この点においてのみ○○といえよう」という設定の多いこと×2。
うん、物語のエッセンスではあるんですが。
そうしないと話が動かないんですが。 多すぎると「またか」みたいになってしまう。それを感じさせられてしまったことが少しだけ、残念です。

マイナス点を先に書いてしまいましたが、奈須先生の文章には心振るわせるものがあることに間違いはありません。
台詞回しやタイミング、キャラクターの心理描写、状況描写、音楽や画面の効果との関連性、全てにおいて プレイヤーをその世界に引き込む魅力を持っています。
嗜好やキャラの可愛さだけでなく、その文章力・表現力で、です。 でなければ、美少女ゲームという舞台で男性キャラにあれだけの人気が出るわけがありませんよね。

なんというか、上手く説明できないのですけど。
文法的にうまい文章を書く、表現的に綺麗な文章を書く、っていうことと…心を震わせる文章を書くってことは決してイコールじゃないですよね?
国語の成績が良かったり、ボキャブラリーが豊富だったりしたら前者は書けます、多分。 でも読んだ人をその世界に引き込むっていうのは、その人の持っている力量によると思うんですよ。

簡単な言い方ですが「勢い」才能です…奈須先生の文章にはそれがある。ですんで、ついていきます(笑)
私は多分、そういう部分も含めて奈須先生の作品、「TYPE-MOON」のゲームが好きなんだと思います。

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